兎村彩野|Illustrator / Art Director

日常に侵入する自己啓発 生き方・手帳術・片づけ

私にとって本屋は学校のようなものなので、本屋が好きでよく行きますが、ここ15年ほど大きく変化した場所があります。昔は本屋さんのメインとサブメインの平置きは売れている小説がほとんどだったのですが、今、サブメインは、自己啓発系の本、BLOGやSNSでフォロワーが多い人のまとめ本、仕事の効率の本のような類いがひしめき合っています。

いつのまにこんなに自己啓発のような本が増えて売れるようになったのだろう?と疑問に思っていました。そんな中、友人のSNSの投稿で見つけた「日常に侵入する自己啓発」という本を見つけます。ピッタリだったので購入しました。

 

調べてみると著者は牧野智和さんという教育学者であり、人間関係などを研究している先生のようです。しかも特に興味をもったのがこの著者の方が1980年生まれと自分と同い年なこと。同じ時代を生きた先生の書く分析とはどういう視線・視点なのだろうと気になりました。

1980年に生まれた私たちは【アナログ→ポケベル→PHS→携帯電話→インターネット→SNS→】ともっともこの世界が大きな変化を遂げたときに思春期を迎えた、珍しいハイブリット世代だと私は思っています。私の中で描く世界とはインターネット以前・以後に境界線があり、この境界線がどの時代よりも早く切り替わった珍しい歴史だと思っています。

なので同い年の先生が、流行っている現代の自己啓発を分析するというのは、きっとしっくりくるのではないかなと思いました。

 

実際読み進めていくと、とても面白く、腑に落ちだらけの本でした。少し表現が難しいのと、内容が重複しながら紹介している箇所が多いのでサラッと読めるような本ではないのですが、読み終わってから本屋へ行くと、俯瞰視したときに本棚を眺めてニヤニヤしてしまいます。

本の内容に関しては自己啓発の紐解きなのですが、ジャンル毎にまとめてくれているので、1ジャンルずつ読む感じだと少し楽に読めます。SNSのタイムラインに流れてくるバイラルメディアのネタがなぜ流行るのかも理解できる気がしました。

もしかしたら企業でコンテンツを考える人は、この本をちゃんと読み込めばヒットメーカーになれるかもしれないです。そのくらいよく分析されています。最後の方は自己啓発と消費を結びつけた話もあるのも興味深かったです。

今、2周目を読んでいますが、マーケティングの本とはまた違った本質が分かって面白いです。同著者の本が何冊かでているのでこれから読んでみようかな。

おまけ。プレジデントオンラインで連載をされていたようで。以下で会員登録しなくても一部読めます。雰囲気はつかめるかと。

http://president.jp/category/c00667

 


zikokeihatsu_2日常に侵入する自己啓発
生き方・手帳術・片づけ

牧野智和

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Illustrator / Art Director 兎村彩野。1980年東京生まれ、北海道育ち。高校在学中にプロのイラストレーターとして活動を開始する。17歳でフリーランスになる。子ども向けの絵(NHKおかあさんといっしょの「黒ネコダンス」や「ながぐっちゃん」など)や女性向けの絵、アウトドアの絵を得意する。ドイツの万年質LAMY1本で描く「LAMY Sketch」が人気になる。
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