兎村彩野|Illustrator / Art Director

ふたりで作る美味しい夜ご飯時間

仕事が忙しい時期や外食したい気分の時は外へ食べに行きますが、基本は家で自炊です。

お腹が空いてきたら二人で仕事を上がって冷蔵庫の中のストックの野菜を確認しつつ、ナニ食べようか話をして。メニューが決まったらスーパーへ一緒に買い出しへでかけます。ほぼずっと一緒に働きながら暮らしている利点で、同じものが食べたくなるのでメニュー決めはかなり楽です。

 

買い出しが終わったら、片付けをして、ふたりで台所に立ちます。野菜を切る人、シンクで洗い物する人、鍋で炒める人、茹でる人。盛る人、掃除する人。一人で何役かを分担して作業します。

二人の中に暗黙のルールがありつつ、一声確認を何度も繰り返して、いかに効率よく晩ご飯が作れるかを日々ブラッシュアップしています。最近は作り始めてから食べるまでが随分早くなりました。

一緒に台所にいて一緒に作業すると、夫婦の段取り力とコミュニケーション能力が格段に上がるなぁと思います。どう言えば理解してもらえるか「言っていいこと・言わなくてもいいこと」を判断しながらお互いに気遣って作業をします。言わなくていいことは基本言いません。どんな料理の方法も食べれるなら正解だと思っています。

 

お互いに育った家が違うので、「自分の知っている生きる基本」にズレが出やすいのが台所だったりします。育った地域が違うという物知的な距離の問題もありますし、そもそも最初にお手本にした親が違います。

どちらが正しいかより、どちらも正しいから我が家ではどれを採用するか、もしくは両方採用して楽しんだっていいね、という感じで台所時間をふたりで楽しんでいます。

 

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昨日はひさしぶりに早めにタスクが二人とも終わったので、ちょっと手の込んだクリームパスタを作りました。冷蔵庫を開けながら寒くなってきたからあったかくて、こってりしたの食べたいねなんていう、普通の会話に季節を感じます。

もらった大好物の甲州ワインがあったので昼から冷やしておいて、やっぱりふたりでご飯を作り、ワインを呑んで「家のご飯が美味しいねぇ」とか話したりしました。

 

台所はひとりでも楽しい場所ですが、ふたりの育った環境の違いのセッションが出来たり、ふたりで段取りを上手くとる訓練になったり、実は隠れた素の価値観や人間性が垣間見れる穴場だったりします。台所だからこそ話せるお互いの実家の味の話なんかも、相手を知る良い場所だなと思っています。

by
Illustrator / Art Director 兎村彩野。1980年東京生まれ、北海道育ち。高校在学中にプロのイラストレーターとして活動を開始する。17歳でフリーランスになる。子ども向けの絵(NHKおかあさんといっしょの「黒ネコダンス」や「ながぐっちゃん」など)や女性向けの絵、アウトドアの絵を得意する。ドイツの万年質LAMY1本で描く「LAMY Sketch」が人気になる。
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