兎村彩野|Illustrator / Art Director

センスって知識が必要だねと言う話

ある夜、夫と「センスってなんだろうね」と言う話をしていました。

まわりにいるセンスのいいなぁと感じる人と、話をしたり、SNSなどで文章をみていると、1つの法則に気付きました。センスがいいなぁと感じる人は、知識があるのと、常になんかを勉強・研究しているように見えます。

一般的に言われる「クリエイティブだからセンスがいい」は全く信用していなくて、どんな職種・どんな立場・どんな環境でも、センスのいい人はいます。

話を整理するのにセンスを辞書で調べて見ました。

 

センス【sense】
(1)物事の感じや味わいを微妙な点まで悟る働き。感覚。また、それが具体的に表現されたもの。
(2)判断力。思慮。良識。
出典:デジタル大辞泉

 

2つの項目があり、(2)の思慮という部分が私の感じていた「知識」という感じに近いのかなぁと思いました。

興味を持った事を掘り下げていくとき、空っぽの私の中に、どんどん知識という水が流れ込んできて、乾いた心のプールが満たされていくような不思議な高揚感があります。水が満たされていくプールは美しい景色です。そのイメージがとても好きです。

ある程度、知識というプールが満たされると、そのプールの中で泳いだり、浮き輪で昼寝したり、時には友人を招いたり。楽しい遊び場になります。私にとって知識とは自分で作り上げるプールであり、余裕という心の中の遊び場です。

人生を楽しむために好奇心が大切で、好奇心が知識を広げていく。増え続ける知識を散乱させておくと美しい景色にはならないので、ある程度、知識の整理整頓が必要になります。知識と知識の整理整頓のバランス感覚が「センス」なのではないかなと。たぶん知識の整理整頓ができないで、知識だけがゴチャゴチャと積み重なって山盛りになっている状態が「オタク」という状態なのかなぁというのは個人的な主観です。

 

センスが良くなるには、まず知識が必要で、知識があるとAとBが繋がって「あ〜!そういうことか!」という【気付き】がどんどんリンクして増えていきます。この「あ〜!」の時に喜びがあり、この「あ〜!」を他人と共有出来たときに嬉しさがあります(例:Facebookのいいね!みたいなもの)。その「あ〜!」と楽しむためには、まず「知識」がベースに必要だなと最近思っています。

沢山の知識を手に入れて上手に整頓して、自分に必要な物・スキな物を選ぶ。その作業がセンスを作っているのかなと思います。

モノは持ちすぎると部屋は溢れますが、知識は持ちすぎても無限に心の中で整理整頓ができるので、私が物にあまり興味が持てなくなったのは、知識の方が美しく感じるようになったからです。知識を持った人は、知識という艶っぽい色気があり、そういう人が好きです。

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Illustrator / Art Director 兎村彩野。1980年東京生まれ、北海道育ち。高校在学中にプロのイラストレーターとして活動を開始する。17歳でフリーランスになる。子ども向けの絵(NHKおかあさんといっしょの「黒ネコダンス」や「ながぐっちゃん」など)や女性向けの絵、アウトドアの絵を得意する。ドイツの万年質LAMY1本で描く「LAMY Sketch」が人気になる。
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