兎村彩野|Illustrator / Art Director

「文具の服」の説明、サンプルが届きました。

MYFHというプロジェクトに参加して、数ヶ月ずっと服を作っています。無事に3サンプル目まで、きてかなり良い状態に仕上がりました。「文具の服」のレビューを少しご紹介します。

まだサンプルで販売製品と少し変更があるかも知れませんが90%くらいはこの状態が最終の服になります。モニタや端末の環境で色が違って見えていることがあります。実際のサンプルを置いて頂くお店などがまだないので、今後なにかしろの機会を検討します。


1.「文具と服」のコンセプト

❶ワークショップの講師やファシリテーターの人の制服になる服
❷文具好きの人が着ると嬉しくて便利な服

※その後もう少しコンセプトを改良して、❶はショップ店員さんやイベントスタッフにも使いやすいと少し範囲を広げました。



2.「文具の服」の種類

今回のプロダクトは、ワンピースとして着れて、前開きにすると羽織のシャツになるものというTwitterを使ったアンケートからスタートしています。

上記のつぶやきから形状を決定しています。


何度かの修正を重ね完成したパターンで作った服のサンプルが以下の3点になります。もともと作りたかったミントカラーはサンプルで何度か色を試しているのですが思う質感が出なかったので今回はキャンセルしました。そのかわり、無地の生地の質感を楽しむシリーズを追加しました。

(1)やさしい文具

(2)オフホワイト(この写真少し白いですが実物かなりオフホワイトです)

(3)ウサムラブルー

柄があるPOPなもの、着やすい無地、機能や服のパターンはすべて同じで素材が違うだけになります。素材が違うだけでも同じ服に違う表情がでます。


 

(1)やさしい文具
文房具のようなカラーリング、文具のアイデンティティを込めて方眼柄を入れました。真っ白のベースではなくキナリノ色のシャツを作るベーシックな布をベースにしています。やや薄手で軽く、少しシャッキリした布なのでシャツらしいシャツです。綿100%です。
やさしい文具はマルチカラー。胸ポケットが黄色、メインポケットはライトグレー。方眼柄はブルーグレーでラインを。ボタンはやわらかい色のキナリ。


 

(2)オフホワイト
新品の手帳を買って自分の色や文具で組み合わせて自分だけの手帳をつくって行く楽しい気持ちをイメージして作りました。手帳の真っ白なページのような真っ白のシャツワンピなので、自分の好きな服や雑貨と組み合わせてスタイリングして楽しめます。麻55% 綿25% レーヨン20%の素材を選び、洗濯をしても味わいが出てきます。アイロンなしでも少しくたっとして着込んで変化を楽しめます。どんな服にもあいます。モノクロでオトナの文具女性スタイルも。
※写真が結構真っ白に写っていますが実物はもっとイエローが強いオフホワイトです

 

(3)ウサムラブルー
兎村手帳などによく使う私が文具を作るときに選んでいる少し赤見のある深いブルーです。ネイビーより明るくオトナっぽい印象の青です。兎村手帳の表紙のような印象。どんな文具とも相性が良く、柄のある服とも合わせられる万能アイテム。色も濃いので汚れが目立ちにくく、作業着やエプロンの代わりにもつかえそう。ノートホワイトと同じ麻55% 綿25% レーヨン20%を選びました。洗濯を繰り替えすと色が柔らかくなっていきそうです。今後テストしてみます。


3.「文具の服」の機能の紹介

「文具の服」のシャツワンピはただ着るだけの服ではなく、コンセプトのユーザーの行動が便利になる機能を入れて作り込みをしました。細かくご紹介していきます。(見やすいのでウサムラブルーでレビューします)

先生や講師らしくきちっと感が出るようにスタンドカラーにしました。とは言え、首物はゆったり目に作ったので、重ね着もOK。前開きでパーカーを中に着てフードを出しても大丈夫なくらいのゆとりがあります。動きやすいスタンドカラーという印象です。

兎村のプロダクトである「ウサギマーク」は刺繍で入れて頂きました。無地のバージョンはワンポイントになっています。


シャツの右胸にはペンが入るポケットを付けました。


立てていないとインクの調子が心配になる万年筆が胸ポケットに2本ちょうど入るサイズです。大きな下のポケットに万年筆を入れると、振動でインクが漏れそうだなぁと思ったので、胸で立ててあまり揺れないで持ち歩けるようにしました。

万年筆でなくとも、一般的な筆記具なら2〜3本入りますので、店舗スタッフやイベントスタッフの方にも便利かなと思います。


胸ポケットの2つのホールは中のペンの色がチラッと見えるアクセントでもありますが、これは実は「バッチホール」でした。


いつもイベントなどではシャツの胸にバッチを付けているのですが服に穴が空いていたんでしまうので、私のシャツには最初から針を通すホールをつくっておきました。これでバッチ付けたい放題です。

使い方のアレンジとして「名札を付ける」「スタッフバッチをお揃いで付ける」「グループ分けする」などに便利です。



眼鏡ホルダーはサイズとマチの問題で付けられなかったのですが、一時保管程度であれば胸ポケットにツルをひっかけられます。私も作業が続くと少し眼鏡が疲れるので、ここにかけて休憩をしています。

そのままだとゆるいんですが、ペンを入れて、その隙間にツルをいれたら結構固定できました。正しい使い方ではないので「眼鏡をかけられます」と発表ができませんが、自己責任であれば使っていただいてOKです。私も自己責任で使っています。

シャツワンピのメインポケットの中には隠しポケットが付いています。パターンナーさんがアイディアを出して作ってくれました。講師や先生など名刺交換が多いけどイベントでは名刺入れを出したりしまったりが間に合わない事が多く、そこで左右のポケットの中の隠しカードホルダーが役に立ちます。

利き手側のポケットには自分の名刺、その逆ポケットには相手からもらった名刺を入れると、スムーズにたくさんの人と挨拶ができ、名刺の管理もできます。

またイベントに参加するときに着ると、イベント会場で集めたショップカードをここにしまえばバラバラにならずにサササっと収集できます。イベントでは名刺サイズのショップカードを作るメーカーが多いので集めやすいかなと思いました。


大ポケットの方はイベントスタッフが動きやすいように、計算機の中型がすぽっと入るようにしました。この写真の下段は、ポケットの中に計算機が入っている状態です。目立ちません。

イベント中。レジ係の人などはポケットに電卓を入れてすぐ計算したいんじゃないかなぁと思っていたので、計算機がすっと入るサイズにしました。


兎村手帳もすっぽり入るのですが、頭がチロっとだけ見えます。わざと出るサイズに。手帳の色と服の色でコーディネートができるようにしました。旅先でメモを取りたいときもさっと出せます。便利。講師の人はレーザーポインターやポストイットなどもザクザクポケットに入れて移動できます。

ちなみに兎村手帳が気持ちよくはいるので、長財布もかなり大きな物以外は大体入ります。カフェで貴重品だけもってトイレへ行くときにお財布や携帯、ハンカチやリップをポケットに入れて移動できるようにしました。よくトイレの個室に手で持ってきた財布や携帯を忘れてしまうので、これで問題が解決できそうです。小さいバッグよりポケットに入れられる方が気軽かなぁと。

春夏の薄着ができる季節なら、ポケットに財布と携帯と文庫本だけもって、さらっと散歩に出れます。身軽なの好きなので楽しみです。この大ポケットが小さめのサコッシュみたいに使えるとイメージして頂くと分かりやすいかも。



服のディティールもご紹介。

パターンナーさんに「立ち姿を美しくして、歩くと絵になる感じに」とお願いしたので、スタンドカラーの後ろ側にタックがたっぷり入っています。この縫い方にしていただいたおかげで、背中に布が張りつきにくく、前開きで着たとき、特に歩き姿が美しくなります。

講師で前に立つとき、会場を動くことが多いので「画になる歩き姿」はきっとお役に立てるかと思います。舞台やCMの衣装を担当するスタイリストの友人も「歩き姿が大事」と教えてくれたので、この部分は布をたっぷり使って演出をいれました。

文具好きの方も身体に張りつかないデザインなので椅子に座って手帳を書いたりする時、突っ張りが少なくて作業が楽なはず。

男性でもかわいくなりすぎないタックなので、言われないと気付かないデザインかもです。Aラインではなく、背中がぺたっとなりにくいという印象でしょうか。ガーリーではないです。


袖は少しゆったり目に長いのでまくって七分丈にするとさらにバランスがよくなります。腕まくりでポケットに手を入れた全体のバランスが一番かわいかったかも。作業もしやすいです。


裾にはスリットを入れました。ワンピースとして着ても照れないくらいの切り込みにしました。ここにスリットがあると前を全部綴じても、足が歩きやすくなります。

このワンピシャツは丈をわざと長めに作りました。ひとまず身長と丈の好みを長い方に合わせたので、自由にリフォーム屋さんでカットしてもらって、好きな長さで着てもらえると嬉しいです。私も身長が155cmなのでたぶん少しカットにだします。長めに作ってあるのでロングのまましばらく楽しんで、途中からカットするでもよいと思います。


スタイリングで印象もとても変わります。


自分で着てみて、スタジオで撮ってきました。こんな感じです。



ちなみに服を着た私の身長は155cm。猫背です。


もう少しMYFHのチームと販売方法や時期、価格など決める作業があるので、これから詳細が決まっていきます。進捗はTwitterInstagramで随時お知らせしていきます。

もし「#文具の服」のシャツにご興味がある方はフォローをお願いします。

by
Illustrator / Art Director 兎村彩野。1980年東京生まれ、北海道育ち。高校在学中にプロのイラストレーターとして活動を開始する。17歳でフリーランスになる。子ども向けの絵(NHKおかあさんといっしょの「黒ネコダンス」や「ながぐっちゃん」など)や女性向けの絵、アウトドアの絵を得意する。ドイツの万年質LAMY1本で描く「LAMY Sketch」が人気になる。
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