兎村彩野|Illustrator / Art Director

『フリーのイラストレーターさん向け仕事のコツ勉強会』お品書き。

私の職業は「イラストレーター」と「アートディレクター」です。

ふたつの異なる仕事を行ったり来たりしながら、暮らしています。

 

「イラストレーター」は家事手伝いというか父の仕事でイラストが必要で、お手伝いしていただけでした。父に「あやはイラストの仕事が向いてると思う」と言われたので、仕事はこれにしようと決めました。父は雇い主でもあったので雇い主から向いてると言われれば悪くないだろうという判断でした。実際に手伝っていて「これ得意だなぁ」とも感じていました。材料費もなんとか自分で用意できて、在庫を抱えたりすることも少なく、ひとりで始めるにはちょうどいいなと思い、好きより得意を選びました。

 

「アートディレクター」の仕事は、イラストの仕事をしていると、ライターさんやカメラマンさんと一緒に働くコトも多いので、みんながなるべくラクに働けるように、情報の整理整頓(エクセルでリスト作るとか、ドロップボックス管理できるようにするとか、進行を可視化するとか、絵に番号付けるとか)をオマケでしていました。それに気付いてくださった方から「ディレクターもやってもらえませんか?」と声をかけていただき、やっていたら自然になっていました。

 

なりたくてなったとか、好きとか、夢だったわけではなく、困っている人がいて手伝っていたらそれが自然と仕事になっていました。周りの人たちが「向いてるね」と客観的に評価してくれたことを素直に受け入れてきた人生でした。

ナニモノかになりたいというより「幸せで優しい人でいたい」だけの人生です。ずっと。

 

父はデザインが必要な会社の経営者、母はフリーランス、祖父は税理士と、フリーランスという生き方を選ぶには最高の環境に生まれました。小学校時代には、すでに会社員になる必要ないなぁと感じていたので、高校在学中にフリーランスになりました。

突然なったわけではなく、母が女性としてフリーランスになって自立して生きていく方法をジェンダーレスの考え方を混ぜて育ててくれ、父は絵を使った仕事の経営者という考え方を教えてくれました。発注者の視点を教えてくれたのも父です。祖父は税金の仕組みとお金との付き合い方を母と私に教えました。

こんな環境で育ったので「フリーランスってなんぞや?」「イラストレーターってなんぞや?」という基本的考え方は中学生くらいにすでに出来上がっていました。高校に入ってすぐに、大学には進学はしないしもう働こうと決めていました。大学は50歳くらいに大好きな生態系を勉強しに行こうと思っています。「大学はあとでのんびり行こう」と人生の中で、大学生の時間を後ろにずらしました。

 

今でも家族は相談できる仕事の仲間みたいな感じです。

 

何人かの友人や同業の人から質問を受ける中で、私が両親や祖父から習ったことのお話をする勉強会をしようかなぁと思いました。イラストレーターには色々なやり方があり、正解はないのですが、22年続ける事ができたのと、いまだにその時習った知識が役に立っているので、他の人のヒントくらいにはなるかなぁと思いました。あくまで「フリーのイラストレーターのコツ」のサンプルとしての勉強会です。これをやればいい!っていうものではないです。兎村がやってきた事、やってる事のお話。「兎村の場合はこうやっていますよ」くらいに聞いていただければ嬉しいです。

 

ネット上で記事にするとかできればみんなが読めていいのですが、家族の話なのであまりオープンにしたくないのと、祖父は既に亡くなっているのでハッキリと言語化にしたくない(祖父がとても愛おしいので私の中でカタチのない感覚を大事にしたい)のと、私の実績の都合上、企業名を伏せてもポートフォリオをみれば察することができるので、完全クローズドの場所でお話するだけにしました。

 

 

勉強会お品書き

 

(1)自分の時間の価格を決める方法

フリーランスで初めての見積を作るときに、どうしたらいいか困ったので母に相談したら教えてくれた方法です。この計算式がすごく私にはしっくり来て今でも採用しています。勉強会ではこれを図解します。

 

 

(2)イラストレーターという小さな経営者になる方法

高校生の頃は父と一緒に仕事をしていました。会社で絵を受注するときに、そこにかかる経費の原価計算をキッチリ教えてくれました。イラストレーターになるなら、工数と原価計算はキッチリ覚えなさいと。フリーランスとは自分でお金の管理もするので、経営者の視点が必要で、夢でお腹はいっぱいにならないが、お金があればちゃんとお腹はいっぱいになって安心して暮らせて、明日も頑張れるし、絵の数をこなすためには体力がいるから、いっぱい食べる余裕は必要なんだぞと教わりました。

勉強会では私がやっているイラストの仕事の原価計算をダミーの案件で図解します。

ちなみに今も仕事をする時は、経営者の兎村が、イラストレーターの兎村を雇っている感覚でいます。見積りを組むときは経営者、絵を描くときはイラストレーター。仕事中は考え方を整理したいので、自分の中に何役か色々な兎村を持って演じ分けてラクしています。

 

 

(3)税金の仕組みやお金と友だちになる方法

祖父が税理士だったので、小さい頃から税金とかお金の接し方はなんとなく身近でした。「社会って参加型なんだよ」みたいなお話が普通に日常の会話にありました。税金とか法人の仕組みとか。そういう何気ない話を聞くのが好きでした。

お金はいっぱいあっても足りなくてもしんどくて、適量を上手く使って便利に暮らす「道具」と私は捉えています。

最初にちゃんとイラストレーターとして税金と向き合ったのは確定申告でした。祖父に習ったフリーランスの母がみっちり解説付きで教えてくれました。なんでも覚えれば良いと言うより、ひとりで食べていくなら「ここを押さえておけばOK」みたいなポイントがあるよと習ったので、そのポイントを勉強会ではお話しようかなと思います。税金の仕組みの話はありませんが、どういう所に相談したらよいかとか、ご説明します。税理士さんを探すときのコツもお話します。

個人のフリーランスから株式会社へステップアップした私の経緯も織り交ぜます。(今は自分の会社で仕事も経理も契約も管理しているので、厳密にはフリーランスではないです)

 

 

(4)ディレクターや企業はここをみています

絵の仕事を発注することも受注することもあります。どちらの作業もしているので「ここを見てお仕事を一緒にする人を選んでいます」というポイントがあります。ディレクターだと、企業にクリエイターさんを紹介するのも仕事なので、企業にもクリエイターさんにも安心してもらうのが、最重要ミッションだったりします。安心しないと良い仕事はできないので。

勉強会では私が見ているポイント、企業とどういう視点でチェックしているかをお話します。いくつかの会社の仕事をしていて「ここが共通点」というポイントがあるので、そこを柔らかくお話します。

 

 

(5)早さを用意して時間を増やす方法

イラストレーターの仕事をしていると、どうしても「急ぎで」という依頼がきます。なるべく困っている人のお手伝いはしたいので、ポートフォリオはすべてPDF化してすぐに渡せるようにしています。URL一覧もクラウドにあって、コピペでメールできるようにしています。よく使うツールはなるべくすぐ出せるようにパッケージ化していて、急ぎでの時にサッと送って、空いた時間ですぐサンプルを作れるように時間に余裕を作っています。

勉強会では実際に私が用意しているツールの管理方法や運用など図解します。

 

 

(6)インタビュー なぜ兎村に仕事をお願いしましたか?

私に仕事をくださったクライアントに「なぜ兎村を選びましたか?」とアンケートをとってみます。どのツール(SNS/書籍/検索/他の実績)で私に出会ったのか紹介以外のお仕事の方に伺ってみます。

その結果から、どうやって私に繋がったかが見えてくるかなと思います。企業やプロジェクトからオファーが来ますが、私も毎回不思議なので、良い機会だから聞いてみようかと。他にも今一緒に仕事している仲間に「兎村さんの仕事でここが助かってる」というイラスト以外のオプション部分も聞いてみます。イラスト以外のオプションが私の強みでもあるのかな。

 

 

(7)質疑応答

質問にその場で答えます。答えられないことは宿題にします。

 


 

なんとなくまとめてみたら、3時間(90分×2)かなぁと思います。

この勉強会は私の趣味です。私自身は無報酬にしました。困っていたり悩んでいてヒントが欲しいイラストレーターさんのお役に立てれば嬉しいし、怪しいお金儲けのセミナーがしたいわけではないので(笑)

場所代や私の長距離の交通費を参加者みんなで割り勘する感じにします。だいたい10〜20名くらいで開催かなぁ。あまり大人数でやりません。参加して下さった方の質問や悩みを聞きやすくしたいので小さくコンパクトに。話しかけやすい人数にします。

 

 

勉強会のお願い

  • 参加は職業がイラストレーターの方
  • 今、学生で将来イラストレーターになりたいと検討している方
  • 家族の話をするので勉強会の内容や詳細をWEBやSNS、BLOGに投稿するのNG
  • 「勉強会たのしかった」「勉強会イマイチだった」と自分が感じた感想を投稿するのはOK
  • 録音/撮影NG(私が苦手なので)
  • ネット配信なし、ネット記事書き起こしなし、その場限りの一期一会
  • ノートや紙に筆記具でメモを取るのはOK(PCやタブレット、スマホでメモはNG)
  • 参加は前売りチケット制

 

私の中で「忘れるくらいがちょうどいい」「覚えてることを大事にする」というものがあるので、メモのみOKにしました。デジタルでメモし過ぎて、覚えたつもりになってしまうよりも、その時間になんとなく覚えてゆっくり忘れていくのは大切なことだなぁと。

当日は厳密に「イラストレーターですか?」とか「イラストの実績は?」とか聞かないので、自分でイラストレーターですと思っている方はみんなイラストレーターです。私も大きく括れば自称イラストレーターなので(笑)

 

追記 ①
学生の方から「進路にイラストレーターがあるので参加したい」というご相談がありました。たしかに学生でこの勉強会に参加するとイラストレーターになるかならないかも検討しやすいかなと思いました。なので参加資格に「今、学生でイラストレーターになりたいと検討している方」を追加しました。大学生・専門学校生で検討中の方は参加できます。学生のみ特別枠にしました。

 

追記 ②
「イラストレーターではないがフリーのクリエイターなので参加したいのですが」というお問い合わせが多数あるのですが、初回は「イラストレーター&学生でイラストレーターになろうか検討中」の人に少し絞らせて下さい。何回か開催して私が慣れてきたら、切り取り方を変えて、フリーで働くクリエイターさんの会を作ります。私がセミナー講師とかではないので、慣れながら徐々に勉強会を進化させていきます。

 

 

日時や場所はTwitterでなんとなく様子を見てふわ〜っと開催します。仕事の合間にスライド作ったりするので、2019年中のどこかかなぁ。あまり需要がなさそうなら辞めます。

https://twitter.com/to2kaku

 


 

勉強会で兎村に質問したいことはマシュマロでどうぞ。私だけが読んでいます。公開しません。

https://marshmallow-qa.com/to2kaku?utm_medium=url_text&utm_source=promotion

by
Illustrator / Art Director 兎村彩野。1980年東京生まれ、北海道育ち。高校在学中にプロのイラストレーターとして活動を開始する。17歳でフリーランスになる。子ども向けの絵(NHKおかあさんといっしょの「黒ネコダンス」や「ながぐっちゃん」など)や女性向けの絵、アウトドアの絵を得意する。ドイツの万年質LAMY1本で描く「LAMY Sketch」が人気になる。
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