オーダーで作った「兎村手帳」の最終サンプルが届いたので、本製品が届くまで、サンプルでテスト描きをしています。
枠線を印刷してもらったり変形A5スリムワイドで良い感じのノートができました。今回の試し描きも私の著書「万年筆ですぐ描ける!シンプルスケッチ」をベースにしています。
手帳の書き方はこちらの記事で紹介しています。
ノートの紙が薄いので次のページにインクが染みるため、下敷きを使用しています。
ペンはLAMY safari。ニブはEF(極細)を使用。インクはブラックです。
シンプルに万年筆1本でも手帳はかわいく描けます。ペンを替えたりしないので、描くのも早く10分くらいで描けました。
モノクロで締まりがありシンプルで大人っぽい印象になりました。
拡大で写真を撮ってみました。しっかりインク溜まりもできて眺めて楽しい手帳になりました。やはりこの溜まりが万年筆の楽しみです。好きです。
紙を万年筆でも使いやすいものにしたのでそこまで滲みません。乾きはやや遅いので、描き終わったら一晩乾かす方がいいかなぁ。私のは30分くらい乾かしています。
裏移りはこれくらい。溜まりのところがどうしてもじわっとなります。
私のノートはこの「インク溜まりの跡」を楽しみたくて、裏面をノープリントにしました。裏抜けを気にするのではなく、裏抜けを楽しむノートにしました。個人的にこの書き終わった裏ページが好きです。インクの個性が一番よく見える気がします。
通常ノートや手帳はここにもプリントが入るんですが、裏をよく見て楽しむために、あえて印刷を抜きました。私みたいに裏面の個性を楽しむ手帳術も楽しいかなと思います。
水性インクが入った万年筆で描いた線画の上からカラーペンで着色するとインクが溶けてしまうので、万年筆とカラーペンを組み合わせるときは、先に色を塗りしっかり乾かします。
シンプルにLAMY safariブラックインクとFaber Castell PITTアーティストペンを組み合わせました。色数は少なめにカラー2色に。
インクが溶けないようにアウトラインを少し抜きました。ゆるくて手描き感がUPしました。
ペンのかすれやインクの盛り、万年筆のインク溜まりまで、沢山のニュアンスを楽しめる手帳になりました。
裏はこんな感じです。Faber Castell PITTアーティストペンの色抜けは少なそう。インク溜まりはぷつぷつと透けます。そこが良い味わい。
コピックのマルチライナーを使えば、コピック着色でもインク溶けが起きないのでとてもキレイにカラーがでます。
万年筆と違いペンなので黒い線画は常に一定の細さになります。スッキリして美しい仕上げができます。コピックで着色しても専用ペンなのでインクが溶けることもありません。インクの乾きも良いです。ノートとの相性も一番よかったです。
拡大してみました。カラーもキレイに色が入り、線画一定のため、シャープなのにほんわかしたテイストになります。個人的には最近の手帳描きの中では好きな組み合わせです。
いつもは3色で描いていますが、ひさしぶりに色数をたくさん使ってPOPに仕上げました。色のトーンを合わせれば色数が増えてもガチャガチャしません。
コピックはアルコールマーカーなので裏の抜けがはっきり出ます。この裏抜け感が私はとても好きです。アウトラインのないぼんやりした面の味わいがなんとも言えなくかわいく見えます。あえてこのページをそのまま楽しみたくなります。
次のページまでインクが染みるので、コピックも下敷きを使用しています。
いくつかのテイストでサンプルを作ると、どのテイストが好きか分かってきました。色数を増やしすぎないのもささっと描くポイントになります。